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不動産登記

抵当権抹消の前に住所変更登記が必要?登記簿の住所が古い場合の進め方

住宅ローンを完済し、銀行から抵当権抹消の書類が届いた。

自分で登記をしてみようと思って登記簿を確認すると、所有者の住所が今住んでいる住所ではなく、以前住んでいた住所のままになっていた。

この場合、まず確認したいのは、登記簿に記載されている所有者住所と現在の住所がどう違っているかです。

登記上の住所が現在の住所と一致していない場合は、原則として住所変更登記をしたうえで、抵当権抹消登記を進めます。

ただし、「住所が違う=すぐ難しい手続きになる」というわけではありません。住所の変遷が住民票などで確認できる場合もあります。

まずは、自分がどのケースなのかを確認してみましょう。

まず比べるのは「登記簿の所有者住所」と「現在の住所」

最初に見るのは、銀行から届いた書類の住所ではなく、現在の不動産の登記記録です。

登記簿には、不動産そのものの所在地とは別に、所有者の氏名と住所が記録されています。

たとえば、現在は杉並区に住んでいても、家を購入したときには中野区に住んでいたのであれば、登記簿には当時の中野区の住所が残っていることがあります。

まず次の3点を確認してください。

  • 現在の登記簿に記録されている所有者住所
  • 現在の住所
  • その間にどこへ転居したか

たとえば、

登記住所:中野区A町
↓
現在住所:杉並区B町

という一度の転居で、住民票などから住所の移転が確認できる場合は、比較的整理しやすいケースです。

一方、

中野区A町 → 練馬区C町 → 杉並区B町

のように何度か引っ越している場合は、それぞれの住所がどうつながっているかを確認します。

まずは「登記簿の住所と今の住所が違う」というところで止まらず、どの住所からどの住所へ変わったのかを整理することが第一歩です。

住所変更登記と抵当権抹消は、順番を整理して進める

法務局では、住宅ローン完済後の抵当権抹消について、現在の所有者の住所や氏名が登記記録と一致していない場合には、先に住所や氏名の変更登記等を行う必要があると案内しています。

つまり、登記上の住所が古い場合には、通常は

住所変更登記
↓
抵当権抹消登記

という順番になります。

だからといって、住所変更登記が終わるまで抵当権抹消について何も準備できないわけではありません。

銀行から届いた抵当権抹消関係の書類は保管しつつ、住所変更に必要な資料を確認して、両方の申請準備を進めることができます。

また、住民票上の住所を変更しただけで、不動産登記の住所も必ず更新されているとは限りません。

現在は「スマート変更登記」という制度もあります。検索用情報の申出をしている方については、法務局が住基ネットの情報を確認し、一定の手続きを経て住所等の変更登記を行う仕組みがあります。

ただし、制度を利用しているからといって、今見ている登記記録がすでに変更済みとは限りません。

抵当権抹消を進めるときは、制度を利用しているかどうかだけでなく、現在の登記記録がどうなっているかを確認することが大切です。

何度も引っ越している場合は「住所がつながるか」を確認する

住所変更登記では、登記簿に記載された住所から現在の住所まで、同じ人の住所が移ってきたことを確認します。

一度の転居であれば、現在の住民票などで以前の住所まで確認できることがあります。

何度も転居している場合には、住民票や戸籍の附票などを使って住所の経過を確認することがあります。

ここで大切なのは、「手元の資料に昔の住所が載っていない」ことと、「その住所を確認できる資料が存在しない」ことは別だということです。

まずは取得できる資料を確認します。

たとえば、

  • 登記簿の住所から現在住所まで住民票等で確認できる
  • 途中の住所は戸籍の附票で確認できる
  • 一部の古い住所について通常の資料だけでは確認できない

など、状況によって次の確認方法が変わります。

古い住所について通常の資料だけでは確認できない場合でも、それだけで手続きができないと決まるわけではありません。

どの住所からどの住所まで確認できていて、どの部分が確認できないのかを整理したうえで、追加で必要な資料や確認方法を個別に検討します。

必要な確認は、それぞれの登記記録と住所の経過によって変わります。

今ある資料から、自分で進めるか依頼するかを判断する

銀行から抵当権抹消の書類が届き、登記住所が古いことに気づいた場合は、まず次の3つをやってみてください。

  1. 銀行から届いた書類を一式まとめる
  2. 現在の登記簿と現住所を比べる
  3. これまでの転居先と時期を分かる範囲で書き出す

ここまで整理すると、自分がどこで止まっているのかが見えやすくなります。

住所の経過が住民票などで確認でき、必要書類や申請方法も把握できそうであれば、法務局の公式案内を確認しながら本人申請を進めることもできます。

一方で、何度も転居していて住所のつながりが分からない場合は、まず

「登記簿のどの住所から、現在住所までのどの部分が確認できないのか」

を整理しておくと、法務局や司法書士へ確認するときにも状況を伝えやすくなります。

また、ご自身で申請できそうな場合でも、住民票等の取得や申請書の作成、法務局への提出に時間を使うかどうかは別の問題です。

売却予定がある、平日に手続きをする時間が取りにくい、住所変更と抵当権抹消をまとめて進めたい、といった場合には、手続き自体を司法書士へ依頼する方法もあります。

途中まで作った申請書や、自分で調べた住所のメモも無駄にはなりません。現在の状況を整理する資料として使えます。

なお、不動産の所有者がすでに亡くなっている場合、氏名にも変更がある場合、抵当権者である金融機関に合併などの変更がある場合には、今回とは別の確認が必要になることがあります。

抵当権抹消そのものの一般的な流れについては、既存の抵当権抹消の記事も参考にしてください。

司法書士くぼた事務所では、杉並区阿佐谷南で住所変更登記や抵当権抹消登記を取り扱っています。手元の資料だけでは進め方が分からない場合や、登記申請を依頼したい場合は、現在の状況から確認します。

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※本記事は2026年10月時点の法務省・法務局の公表情報を確認して作成しています。必要となる書類や申請方法は、登記記録や住所の変遷などによって異なる場合があります。

2026年10月6日

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