認知症になる前にできることは?家族信託と成年後見制度の違いを司法書士が解説
2026年6月、兵庫県淡路市で認知症研究の国際シンポジウムが開催されました。アルツハイマー病をテーマに、日本・米国・中国をはじめとする研究者が一堂に会し、最新の研究成果について議論を重ねたといいます。AIや経済の分野では立場の異なる国同士が、認知症という課題では協力して向き合っている——そんな構図に、少し考えさせられました。
認知症は、世界中の研究者が本気で向き合う課題になっている
日本はすでに高齢社会に突入し、認知症患者数は増え続けています。中国も人口構成の変化から急速な高齢化が見込まれており、米国も少子高齢化の波が近づいています。認知症は、政治的な立場を超えて、各国が「自国の課題」として向き合わざるをえないテーマになっているということです。
研究が進んでも、「財産が動かなくなる」現実は変わらない
新しい治療薬の研究が進めば、将来的に発症を遅らせたり、進行を抑えたりできる可能性は高まっていくでしょう。ただ、司法書士として実務の現場で痛感するのは、研究の進展と、ご家族が今まさに直面している「財産が動かせなくなる」という問題は、別の話だということです。
認知症と診断され、判断能力が低下すると、次のようなことができなくなります。
- 本人名義の不動産を売却する
- 本人の預金から、まとまった金額を引き出す(施設入居費用など)
- 相続が発生した際、本人が相続人として遺産分割協議に参加する
「家族なのだから何とかできるはず」と思われがちですが、法律上は本人の財産は本人のものであり、判断能力が失われた後は、家族が代わりに動かす権限を自動的に持つわけではありません。
対策は、研究の進展を待たずに今からできる
こうした事態に備える方法として、家族信託と成年後見制度の2つがあります。それぞれの特徴を簡単に整理します(くわしい比較は別記事でも解説していますので、合わせてご覧ください)。
家族信託は、判断能力がしっかりしている今のうちに、財産の管理を信頼できる家族に託しておく契約です。「将来、自分が認知症になっても、息子が実家の売却や管理ができるようにしておきたい」という場合に活用されます。ポイントは、本人の判断能力が低下する前に契約を結んでおく必要があるという点です。認知症の診断が出てからでは、原則として契約を結ぶことができません。
成年後見制度は、すでに判断能力が低下してしまった後に利用する制度です。家庭裁判所が選んだ後見人が、本人に代わって財産管理や契約を行います。家族信託のように事前に柔軟な設計をしておくことはできませんが、判断能力が低下した後からでも利用できるという点が大きな違いです。
まとめ:「まだ早い」と思っている今が、準備のタイミングです
国際シンポジウムでの研究が示す通り、認知症は世界中の研究者が本気で向き合っている課題です。一方で、ご家族の財産を守る対策は、研究の進展を待たずに、今から始めることができます。
司法書士くぼた事務所では、家族信託・成年後見制度のどちらがご家族の状況に合っているか、初回無料相談で丁寧にご説明しています。「まだ早いかもしれない」と思っている今のタイミングこそ、ご相談いただく価値があります。杉並区・荻窪・阿佐ヶ谷・高円寺・中野区・武蔵野市周辺の方、お気軽にご相談ください。
司法書士くぼた事務所(東京都杉並区)
家族信託・成年後見・任意後見・相続登記・遺言書作成を専門とする司法書士事務所です。荻窪・阿佐ヶ谷・鷺ノ宮・下井草・西荻窪・高円寺・中野区・練馬区・武蔵野市エリアの方からもご相談いただいています。JR中央線・総武線・地下鉄丸ノ内線「阿佐ヶ谷駅」「南阿佐ヶ谷駅」、西武新宿線「中村橋駅」周辺からもアクセスしやすい立地です。
初回相談無料・オンライン対応可・土日相談応相談。
TEL:03-4500-5909 MAIL:contact@shihou-kubota.com
https://shihou-kubota.com/
2026年6月29日
