路線価とは何か?2026年分発表、東京は9.4%上昇。相続・贈与との関係を司法書士が解説
7月1日、国税庁が2026年分の路線価を発表しました。全国平均が前年比2.9%のプラスとなり、現在の算出方法になった2010年以降で最大の上昇率だったと報じられています。東京都は9.4%のプラスで、都道府県の中で最も高い上昇率でした。
ニュースで「路線価」という言葉を見かけても、正直なところ「聞いたことはあるけど、実際に何のための数字かよくわからない」という方も多いと思います。今日は、この路線価が相続や贈与とどう関係しているのか、基本のところから整理してみます。
路線価とは何か
路線価とは、道路に面した土地の1平方メートルあたりの評価額のことで、相続税や贈与税を計算する際の基準になる価格です。
国税庁が毎年、1月1日時点の価格を調査し、7月に公表しています。「路線」という言葉の通り、土地そのものではなく、その土地が面している道路に価格がつけられているのが特徴です。同じ地域でも、面している道路によって路線価は異なります。
2026年分は何が話題になっているのか
- 全国平均は前年比2.9%のプラスで、2010年以降で最大の上昇率
- 上昇は5年連続
- 東京都は9.4%プラスで、都道府県別で最大
- 全国で最も路線価が高いのは、41年連続で東京都中央区銀座5丁目の「鳩居堂」前(1平方メートルあたり5336万円)
- 訪日客の増加を背景に、長野県白馬村や北海道富良野市などのスキーリゾート地でも大きな上昇
都市部のオフィス・マンション需要や、訪日客の増加による観光需要が、地価を押し上げる要因になっているようです。
なぜ司法書士が路線価の話をするのか
路線価は税金の計算に使われる数字なので、本来は税理士の専門分野です。ただ、私たち司法書士も、相続登記や不動産の名義変更のご相談の中で、路線価という言葉に触れる場面が少なくありません。
特に「相続財産の中に不動産があり、相続税がかかるかどうか気になる」というご相談では、路線価が一つの目安になります。相続税の申告が必要かどうかの判断そのものは税理士の領域ですが、司法書士としても基本的な仕組みを知っておくことで、税理士との連携がスムーズになります。
路線価と、よく混同される「固定資産税評価額」の違い
ここで一つ、実務でよく質問される点を整理しておきます。路線価と固定資産税評価額は、似ているようで別のものです。
| 項目 | 路線価 | 固定資産税評価額 |
|---|---|---|
| 算定機関 | 国税庁 | 市区町村(東京23区は都) |
| 主な用途 | 相続税・贈与税の計算 | 固定資産税・登録免許税の計算 |
| 時価との関係 | 時価のおおむね80%程度が目安 | 時価のおおむね70%程度が目安 |
私たち司法書士が相続登記や不動産の名義変更で使う登録免許税の計算には、路線価ではなく固定資産税評価額を使います。「路線価が上がったから、登記費用も上がるのでは」と思われる方もいらっしゃいますが、これは直接には関係しません。この点は、次回の記事で詳しく解説します。
まとめ
路線価は、相続税・贈与税を計算するための基準となる価格で、毎年7月に国税庁から発表されます。2026年分は全国的に上昇し、特に東京は大きな伸びを見せました。相続登記の登録免許税に使う固定資産税評価額とは別のものなので、混同しないよう気をつけたいところです。
「相続税がかかるかどうか気になる」「路線価が上がって、うちの実家の評価額はどうなっているんだろう」——こうした疑問は、必要に応じて税理士とも連携しながらお答えできます。杉並区・荻窪・阿佐ヶ谷・高円寺・中野区・武蔵野市周辺の方、お気軽にご相談ください。
司法書士くぼた事務所(東京都杉並区)
相続登記・不動産登記・遺言書作成・家族信託を専門とする司法書士事務所です。荻窪・阿佐ヶ谷・鷺ノ宮・下井草・西荻窪・高円寺・中野区・練馬区・武蔵野市エリアの方からもご相談いただいています。JR中央線・総武線・地下鉄丸ノ内線「阿佐ヶ谷駅」「南阿佐ヶ谷駅」、西武新宿線「中村橋駅」周辺からもアクセスしやすい立地です。
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2026年7月2日
