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相続・登記コラム

親が亡くなったら最初に何をする?相続手続きの順番・期限・相談先を司法書士が解説

親が亡くなった直後は、葬儀や役所への届出だけでも慌ただしく、「相続登記、銀行、相続放棄、相続税のうち、何から始めればよいのだろう」と迷う方も多いと思います。

結論からいうと、最初にすべきことは、すぐに財産を分けたり名義を変えたりすることではありません。

まず遺言書の有無を確認し、相続人と財産・負債の全体像を調べ、期限の短い手続きから順番に判断します。特に、借金がある可能性がある場合は、預金の解約や遺品の処分を急がないことが大切です。

この記事では、親が亡くなった後の相続手続きを、最初にすること、主な期限、相談先の順に整理します。

最初は「遺言書・相続人・財産と負債・期限」を確認する

葬儀や死亡届などの直後の対応が一段落したら、次の4点を分かる範囲で確認します。すべての書類を最初からそろえる必要はありません。

1.遺言書があるか

自宅の金庫、机、書類の保管場所などを確認します。公正証書遺言や法務局の自筆証書遺言書保管制度を利用している場合もあります。

封がされた自筆証書遺言を自宅で見つけても、その場で開封しないようにします。法務局に保管されていた遺言書などを除き、家庭裁判所で検認が必要になる場合があるためです。

2.相続人は誰か

配偶者や子など、家族が把握している関係だけで決めず、戸籍で法定相続人を確認します。亡くなった方の出生から死亡までの戸籍をたどると、家族が知らなかった相続人や、先に亡くなった子の代襲相続人が分かることもあります。

3.財産と負債に何があるか

通帳、キャッシュカード、金融機関からの郵便物、固定資産税の通知、権利証、証券会社の書類、保険証券などを確認します。同時に、ローン、クレジットカードの未払金、税金、個人間の借入れなども調べます。

預貯金や不動産が複数あり、相続手続き全体をまとめて依頼したい場合は、「遺産承継を司法書士に頼むと、どこまで任せられる?」もご覧ください。

4.期限の短い手続きがあるか

相続の手続きには、3か月、4か月、10か月、3年という主な期限があります。すべてのご家庭にすべての手続きが必要なわけではありませんが、相続放棄を検討する可能性がある場合は、特に早めの確認が必要です。

相続発生後の基本的な順番

相続の内容によって前後しますが、迷ったときは次の順番で整理すると進めやすくなります。

  1. 遺言書の有無を確認する
  2. 戸籍を集めて相続人を確認する
  3. 預貯金・不動産・株式などの財産と、借入れなどの負債を調べる
  4. 相続放棄をする可能性があるか判断する
  5. 必要に応じて準確定申告や相続税申告の準備をする
  6. 遺言がない場合は、相続人全員で遺産の分け方を決める
  7. 相続登記、預貯金の解約・払戻しなどを進める

借金の有無が分からない段階で、先に遺産分割協議をまとめる必要はありません。まず全体像を確認し、相続するのか、放棄を検討するのかを判断することが先です。

預金や遺品を急いで動かさない

葬儀費用や当面の支払いがあり、「とりあえず親の口座から引き出したい」と考えることがあります。しかし、亡くなった方の預金は相続財産です。相続人の一人が暗証番号を使い、本人として自由に引き出すことは避けるべきです。

金融機関が死亡を知ると、原則として口座の入出金が制限され、その後は金融機関所定の相続手続きで払戻しなどを行います。銀行口座の扱いや仮払い制度については、「相続で銀行口座は凍結される?」で詳しく説明しています。

また、価値のある遺品を売却したり、財産を自分のものとして処分したりすると、相続を承認したものと扱われ、相続放棄に影響する可能性があります。

借金、保証債務、滞納税金などが疑われる場合は、預金の解約や遺品の処分、不動産の売却を進める前に、弁護士などへ相談してください。自宅の片付けが必要な場合も、財産と日用品を分け、写真や一覧を残しながら慎重に進めると安心です。

相続手続きで覚えておきたい4つの期限

相続放棄:相続開始を知った時から3か月以内

相続放棄は、原則として、自分のために相続が始まったことを知った時から3か月以内に、亡くなった方の最後の住所地を管轄する家庭裁判所へ申し立てます。

財産調査をしても判断できない場合には、期間の伸長を家庭裁判所へ申し立てる方法もあります。借金が疑われる方は、「相続放棄はいつまでにすればいい?」も早めにご確認ください。

準確定申告:相続開始を知った日の翌日から4か月以内

亡くなった方に確定申告が必要となる所得があった場合、相続人が1月1日から死亡日までの所得と税額を計算し、準確定申告を行います。

すべての方に必要な手続きではありませんが、亡くなった方が個人事業主だった、不動産収入があった、確定申告をしていたといった場合は、税理士や税務署へ早めに確認します。

相続税の申告・納税:相続開始を知った日の翌日から10か月以内

相続税は、相続財産が一定額を超える場合などに申告が必要です。10か月あるように見えても、相続人と財産の調査、不動産の評価、遺産分割に時間がかかることがあります。

申告が必要か分からない段階でも、不動産や預貯金などの概算を整理し、必要に応じて税理士へ確認します。

相続登記:不動産を相続で取得したことを知った日から原則3年以内

相続や遺言により不動産を取得した相続人は、原則として、その取得を知った日から3年以内に相続登記を申請する必要があります。

遺産分割がまとまらず、期限内に通常の相続登記が難しい場合には、相続人申告登記を検討することもあります。相続登記の期限・必要書類・費用については、「杉並区で相続登記をするには?」をご覧ください。

司法書士・税理士・弁護士の相談先をどう分ける?

相続では複数の専門家が関係することがあります。最初からご自身ですべてを振り分ける必要はありませんが、おおまかな違いは次のとおりです。

  • 司法書士:相続人・財産の整理、戸籍収集、遺産分割協議書の作成、相続登記、預貯金の相続手続き、遺産承継など
  • 税理士:準確定申告、相続税申告、税額や不動産評価などの税務相談
  • 弁護士:相続人同士で争いがある場合の交渉・調停・訴訟、相続放棄を含む法的紛争や複雑な債務問題

不動産の名義変更が必要、預貯金の手続きもまとめたい、まだ何を依頼すればよいか分からないという場合は、司法書士へ全体像を相談し、必要に応じて税理士や弁護士と連携する方法があります。

ご家族の状況に合わせて詳しい記事を探したい方は、相続のお悩み別記事案内もご覧ください。実家の名義や預金、相続人の事情などから選べます。

何を頼むか決まっていなくても相談できます

司法書士くぼた事務所では、相続人や財産の整理、戸籍収集、相続登記、預貯金の相続手続き、不動産や預貯金を含む遺産承継についてご相談いただけます。

相続した不動産を売却する場合や、相続税の申告が必要な場合には、不動産会社や税理士との連携を含めて手続きを整理します。相続人同士に争いがある場合など、司法書士が代理できないケースでは、弁護士への相談が必要になります。

相談前に戸籍や財産資料をすべて集める必要はありません。死亡日、分かる範囲のご家族、遺言書の有無、把握している不動産・預貯金・借入れを簡単にメモしておくだけでも、最初の整理を始められます。

取扱業務や費用については、取扱サービス・費用をご覧ください。

杉並区・阿佐ヶ谷・南阿佐ヶ谷周辺で、親が亡くなった後に何から始めればよいか分からない方は、初回無料相談・お問い合わせからご相談ください。

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2026年9月17日

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