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不動産×相続

50年前に亡くなった父の名義のまま。数次相続が重なったときの相続登記を司法書士が解説

昨日、私が育った町田市で、一般の方向けの無料相談会に相談員として参加してきました。自分が育った街で、市民の方のお役に立てる機会をいただけたことは、素直に嬉しいものでした。今日はそこでいただいたご相談を、個人が特定されない形に一般化してご紹介します。

50年前に亡くなった父親の名義のまま

ご相談の内容は、宮城県にある不動産についてでした。相談者の方のお父様が亡くなったのは、なんと50年ほど前。その間、相続登記の手続きをせずに、名義が当時のまま残っていたのです。

相談者の方は9人兄弟の一人でした。50年という長い年月の間に、兄弟の何人かはすでに亡くなっており、その方々の相続権は、さらにその子どもたちへと引き継がれています。つまり、最初は9人だった相続人が、今では一体何人になっているのか、相談者の方ご自身も正確には把握できていない状態でした。

数次相続が重なると、こういうことが起きる

相続登記をせずに長期間放置すると、こうした「数次相続」が発生します。ある方が亡くなった後、遺産分割協議をしないうちに、その相続人自身も亡くなってしまうと、その方の相続権は、また次の世代に引き継がれていきます。これが何世代も繰り返されると、相続人の数はねずみ算式に増えていきます。

50年という年月は、まさにこの数次相続が何重にも積み重なる、典型的な期間です。今回のご相談でも、実際に何人の相続人がいるのか確定させるだけでも、かなりの戸籍収集が必要になる見込みでした。

戸籍収集のハードル

相続人を確定するためには、亡くなったお父様の出生から死亡までの戸籍と、その後亡くなった兄弟それぞれの戸籍を、すべて収集する必要があります。50年前となると、戸籍の保管状況や、本籍地が変わっている可能性もあり、収集にはかなりの手間と時間がかかることが予想されます。

不協力な相続人がいる場合の対応

今回のご相談では、相続人の中に、遺産分割協議に協力してもらえない可能性がある方がいる、というお話もありました。こうした場合、次のような段階的な対応をご提案しました。

①まず弁護士に依頼し、内容証明郵便を送付する
第三者の専門家から正式な書面が届くことで、これまで反応しなかった相続人が動いてくれるケースがあります。まずはこの方法を試すのが現実的です。

②それでも動かない場合は、家庭裁判所の遺産分割調停へ
内容証明でも協議が進まない場合は、家庭裁判所での遺産分割調停に進むことになります。費用も時間もかかりますが、話し合いが完全に行き詰まった場合の現実的な手段です。

解決を待つ間の「相続人申告登記」という選択肢

遺産分割協議が長引きそうな場合でも、相続登記義務化の過料を避ける方法があります。それが「相続人申告登記」という制度です。

これは、遺産分割協議が完了していなくても、「自分が相続人の一人である」ということを法務局に申し出ることで、義務化に伴う過料を回避できる仕組みです。根本的な解決にはなりませんが、問題の先延ばしにはなっても、少なくとも法律上のペナルティは避けられます。今回のご相談でも、この制度のご案内をさせていただきました。

他士業の先生との連携の場面も

同じ相談会には、土地家屋調査士の先生も同席されており、隣地との境界問題のご相談を受けていらっしゃいました。境界を確定させる手続きにおいても、前提として相続登記が済んでいることが望ましく、こうした場面でも司法書士の出番が出てくることがあります。専門分野が重なり合う場面を目の当たりにし、あらためて他士業との連携の大切さを感じました。

まとめ

相続登記を長期間放置すると、数次相続が重なり、相続人の数が予想以上に膨らんでしまうことがあります。今回のようなケースでは、戸籍収集の負担や、相続人間の協力の得にくさが、解決を難しくする要因になります。それでも、内容証明郵便、遺産分割調停、相続人申告登記など、段階的に打てる手はあります。

「実家の名義がずっと昔のままになっている」「相続人が誰なのか、自分でも把握しきれていない」——こうしたお悩みは、一人で抱え込まず、まずご相談ください。杉並区・荻窪・阿佐ヶ谷・高円寺・中野区・武蔵野市周辺の方はもちろん、全国どちらの不動産についても、オンライン相談で対応しております。


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相続登記・遺産分割・数次相続・相続人申告登記を専門とする司法書士事務所です。荻窪・阿佐ヶ谷・鷺ノ宮・下井草・西荻窪・高円寺・中野区・練馬区・武蔵野市エリアの方からもご相談いただいています。JR中央線・総武線・地下鉄丸ノ内線「阿佐ヶ谷駅」「南阿佐ヶ谷駅」、西武新宿線「中村橋駅」周辺からもアクセスしやすい立地です。
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2026年7月17日

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