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会社設立・法人登記

会社を買うとはどういうことか。日本製鉄の米国買収から考える、中小企業の事業承継

日本製鉄がアメリカの大手鉄鋼会社、USスチールを買収するというニュース、大きく報じられましたね。日本企業による海外企業の買収としては、近年でも特に大きな規模の話で、ニュースで目にした方も多いと思います。

「会社を買う」というと、自分には関係のない大きな世界の話に聞こえるかもしれません。でも実は、その仕組みの根っこにある考え方は、中小企業の事業承継や、ご家族の会社を次の世代に引き継ぐ場面にもそのままつながっています。今日はそのあたりを、できるだけわかりやすくお話しします。

会社を「買う」とは、具体的に何を買うのか

会社を買うとは、その会社の株式を取得することです。

会社という存在は、建物や設備のように直接手で触れるものではありません。法律上、会社は株式という形で「誰のものか」が決まっています。株式を一定割合以上持つ人が、株主総会での議決権を通じて、経営方針を決めたり、社長を選んだり辞めさせたりする権限を持つことになります。

つまり「会社を買う」というのは、お金を出して株式を譲り受け、その会社の意思決定をする権利を手に入れる、ということです。日本製鉄の買収も、この仕組みの延長線上にあります。

これが中小企業の事業承継にもつながる理由

ここで視点を変えて、中小企業の話をします。

「息子に会社を継がせたい」「娘婿に経営を任せたい」——こうした事業承継の相談でよく出てくるのが、株式をどう分配するかという問題です。

会社の経営者が亡くなったとき、その方が持っていた株式は相続財産として、相続人に分配されます。もし株式が複数の子どもに均等に分かれてしまうと、後継者となる子どもが単独で経営判断を下せなくなる事態が起こります。会社を実際に経営していくのは一人なのに、株主としての権限は兄弟で分散してしまう、ということです。

日本製鉄がUSスチールの株式をまとめて取得することで経営権を握ったのと同じように、中小企業の事業承継でも「経営権をどう一本化するか」が、とても重要なポイントになります。

実際によくあるご相談

  • 創業社長が高齢になり、後継者に株式を集中させたい
  • 株式が複数の親族に分散していて、整理したい
  • 後継者以外の家族にも、何らかの形で配慮したい

これらは、株式の移転(譲渡や贈与)や、遺言書での指定、会社の定款変更といった手段を組み合わせて対応していくことになります。会社の登記手続きは司法書士が担当し、税金面(事業承継税制の活用など)は税理士と連携しながら進めるのが一般的です。

早めに考えるほど、選べる対策が増える

事業承継は、相続が発生してから慌てて動くものではなく、経営者が元気なうちから少しずつ準備していくものです。早めに株式の整理に着手しておけば、生前贈与や遺言書、会社の仕組みの見直しなど、選べる手段の幅が大きく広がります。

逆に、何も準備せずに相続が発生してしまうと、株式が思わぬ形で分散し、後継者が経営しづらい状況に陥ることもあります。

次回は「黄金株」という仕組みについて

株式の話を進めていくと、必ず出てくるのが「拒否権付き株式(黄金株)」という、少し特殊な仕組みです。これは特定の重要事項について、たとえ少ない株式数でも拒否権を持てるという、事業承継でも応用できる考え方です。次回、詳しく解説します。

まとめ

会社を「買う」という行為は、規模の大小を問わず、株式を通じて経営権を動かすという同じ仕組みの上にあります。日本製鉄のニュースのような大きな話も、中小企業の事業承継も、根っこは同じです。

「会社の株式をどう整理すればいいか」「事業承継をどう進めればいいか」——こうしたご相談は、杉並区・荻窪・阿佐ヶ谷・高円寺・中野区・武蔵野市周辺の経営者の方からもいただいています。お気軽にご相談ください。


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会社設立・事業承継・株式関連の登記手続き・相続登記・家族信託を専門とする司法書士事務所です。荻窪・阿佐ヶ谷・鷺ノ宮・下井草・西荻窪・高円寺・中野区・練馬区・武蔵野市エリアの方からもご相談いただいています。
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2026年6月20日

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